初生衣神社は機織りの祖神、天棚織姫命を御祀りし、平安時代、約八百五十年前より三河の赤引の糸を使い、神御衣を織り、毎年伊勢の神宮(皇大神宮・内宮)に奉献を続けてきた古社でございます。
しかし、明治十七年五月に神宮職制々定により「おんぞ祭」は廃止となり、明治十八年度で調進神事は終わってしまいましたが、四月十三日の神事は続けられていました。
現在行われている「おんぞ祭」は、「太一御用」の大旗を持ち、濱名惣社神明宮まで参進し、摂社天棚織姫命社に納めてある絹織物を唐櫃に納め、初生衣神社へ参進し、例祭を斎行する神事です。
おんぞ奉献の神事は、浜松方面・三ヶ日等有志の方々により、昭和四十三年「初生衣神社おんぞ奉賛会」を結成し、伊勢の神宮への奉献を再開しております。
また、昭和五十二年には第六十回神宮式年遷宮古材の御下附を賜り、崇敬者各位の御賛同を頂き、本殿を造営致しました。
しかし、昭和四十四年に三ヶ日町指定有形文化財、平成十九年浜松市指定有形文化財であります織殿が老朽化し、改修が必要な状態でもあります。
今後も「おんぞ祭」と伊勢の神宮へのおんぞ奉献の伝統又、文化財を保存し、後世に伝えるべく御賛同頂けます方に入会の御案内をさせていただいております。